


◆カーネギー
彼がその人生を通じて経験した、ひとつの極限から他の極限への振幅の激しさは、彼の性格に複雑不可解な陰影を深く彫りこんだように思われます。
そのために彼の評価は同時代の人、後世の人からみて殿誉褒既さまざまです。
アメリカの経営史家はカーネギーを次のように評していたそうです。
「カーネギーは賞讃に値する資質と賞讃に値しない資質とが奇妙に混在し、これがその魅力的な個性をつくり出しているといった人物であった。
彼は人並みはずれた野望と自信と独立心の持ち主であった。
彼の同時代の人びとや仲間の多くが、彼のことを、うぬぼれが強い、高慢で、自分勝手で、向こうみずな男だと考えていたのは十分に首肯できることである。
しかし、彼はまた非常に人間的魅力に富んだ精気あふれる人物でもあった。
ビジネスにおいては意思決定がすばやい男であり、そのためぐずぐずしているような間抜けた者たちには我慢ができなかった。
彼は友情や誠実さを忘れることがあったにしても、決してばかげた人物ではなかったし、また自分でばかげていると考えるようなことをする人間でもなかった」
